ネイティブにはならなかった僕の発音


「日本人の英語には聞こえない。

   だけどネイティブじゃないっていうのは聞けばすぐわかるよ」

 

付き合いだして間もないころに、インド系イギリス人の彼女にはっきりそう言われた。

それまで「受験英語」としての接点しかなかった英語の勉強に本気で取り組み始めたのは、19歳の時に初めて経験した海外旅行がきっかけだった。よくある話だが海外に出ることで英語に対するモチベーションが異常に上がったのだ。英語に関する本を買い漁り、ヒアリングマラソンを購読し、就職活動で有利になるからと大学3年の時に初めて受けたTOEICで830点を取った。履歴書の得意科目に「英語」と書いた。

 

ネイティブ発音を身につけたい」と奮起し、発音練習に取組むようになったのは確か大学4年になってからだったと思う。「将来は英語を使ってビジネスがしたい」とおぼろげながらも自分のキャリアを描き、最終的には商社に勤めることが決まったからだ。出席日数が不足して留年するほど繰り返した海外旅行を通じて、外国にも友だちができた。カタコトの英語でも「英語は単なるコミュニケーションの手段でしかないのだから通じればいい」そう考えて発音の練習に意味を見いだせなかったのが一転して、「ビジネスシーンでは流暢な英語が求められる」そう勝手に思い込み、ネイティブ発音と格闘が始まった。

 

英語を勉強しようと本気で決心した人はみな、「発音」と真剣に向き合ったことが一度はあると思う。僕もその中の一人だ。二十歳を過ぎてから発音矯正に取り組み、たどり着いたレベルは「日本人にしては流暢な英語をしゃべるけれど、ネイティブには聞こえない」。帰国子女でもなければ、大学に入るまで海外にも出たことがなかった僕は、おそらく日本の平均的な英語学習者の姿だったと思う。だとすれば僕の発音は、大人になってから正しい発音を身につけようとする人たちの一つのベンチマークとして、英語学習に取組む人たちの学習指針や動機付けとなるかもしれないなと思ったのが、このサイトを作るきっかけとなった。

 

発音に対する僕の考え方や、当時実際にやっていた練習方法、役に立った教材などを紹介しています。みなさんにとって役に立つものが一つでも見つかれば、これほど嬉しいことはない。